自分の中に生きる少年
2019年3月3日
何事も形から入るタイプだと思う。
読むスピードが遅いのに、大量に文庫本を買いこむことは常習犯
時間がないのに、何本もDVDをレンタル
何かを始めようとすると気持ちがどんどん先に行って、自分の実力をとっくに追い越していることが多々ある。寧ろ清々しさを感じてしまうほど。
私はきっと誰かになりたくて生きているのだと自分で確信している。自分でいる時間をなくしたいがために、いろんなことに手を出している気がしてならない。
実際、別人になることはできやしないし所詮私は私でしかない。それでも、何かをしている瞬間や、自分を想像するとき頭の中に違う顔をした自分がいて、その私は、やたらと流暢に話しをすることができて、その上ニコニコしているから、みんなから可愛がられる、そして少年なのだ。
思い返せば、昔から彼は生きていた。彼は178cmで短髪、イケメンっていうよりは可愛い顔をしている。そして必ず上下真っ白な服を着ている。本当にはっきりと彼の顔や姿を頭の中で答えられるから、長く私の中に住み着いているんだと思う。
彼は決して外に出ることはなく、ただ私が自分でいることに疲れて目を瞑ったときに、一瞬の癒しを提供してくれる、そんな優しい奴のだ。おそらく私のストレス発散先が彼になっているのだ。
正直、誰かに当たり散らしたり、感情のコンロロールが聞かなくなったりしたことはないし、だからしっかりしていると言われることが多かった。でも、本当は彼が私の気持ちを汲んで、私を慰め、私を癒してくれて、時には冷静に向き合ってくれているから、私は現実を良く、綺麗に見せかけて生きることができているんだと思う。
こんな話をもちろん誰かにする勇気はない。きっと色々な目で見られることがわかりきっているし、他人を理解できない瞬間にしっかりランクインすると思う。彼も誰かに紹介して欲しいとは思っていないはずだから。
彼は私 私は私 私は彼
この3つが生きていて、そして私は生かされているのだ。
だから本当に感謝している、愛していると伝えたい。
自分を愛することよりも、彼自身を愛することがあまりにも簡単すぎるほど、大切なのだ。
shin