子供は名前を選べないけど、好きになることはいくらでも出来る。
2019年2月21日
自分の名前が嫌いでした。下の名前が"しいな"と言います。しかも平仮名。
私のフルネームは簡単に言ってしまえば、苗字が2つの様なものです。
例えるなら、田中 林 みたいな。
学校の連絡網で名前がプリントされていたり、担任の先生に下の名前を苗字だと思われていたり、入学式にこの名前なんだって話題になったり、学校だけではなく、病院で名前を呼ばれるとき、その度に恥ずかしくて、悔しくもありました。しかも平仮名だし。
宿題で、作文の材料として自分の名前の由来を両親に聞いてくる、と言うものがありました。嫌な記憶って、本当に覚えているものですね。私は母に聞きました。
『なんでこの名前になったの?』
「お父さんとお母さんが好きな作家の名前だからだよ。その作家の下の名前はほかに親戚がいるから、苗字をとったの。( その作家は椎名誠 さん )」
『なんか特別な意味とかないの?』
「ないよ。」
『。。。』
作文に書くために理由が欲しかったのですが、明確な理由があるわけではないので、すごく困った覚えがあります。なので理由を強引に作り提出をしました。
『椎の木の様に、すくすく育ちます様に』
いやいやいや、今思い返しても無理やりすぎないか。と笑ってしまいます。パッとしないし、どういう葉の形かピンと浮かばないマイナーな木じゃないですか。笑うわそりゃ
そういうわけで、他の子みたいに願いが込められていない、且つ、笑われやすい名前が嫌いでしょうがなかったです。もっと○○子とか女の子らしいのが良かったなと、いつも思っていました。
でもこの歳になってから、この名前っていいなと思う様になったのです。
覚えてもらいやすい。それにつきます。
苗字を忘れられる代わりに、下の名前を覚えてもらいやすいし、苗字の響きだから抵抗な気さくに呼んでもらえる。
そして、両親の好きな共通点が私になっているんだ、と思う様になり、あんまり嫌ってちゃ可哀想だなと、名前をいたわる様になりました。だって嫌だって言い続けたら、両親の気持ちを踏みにじっている様な感じがするから。
だから私は、今はこの名前を存分に利用しています。
初めまして、しいなです。あ、下の名前がしいなて言うんです。え?変わってるって?そうなんですよ〜。だから気楽にしいなって呼んでくださいね★(しかもウインク付き)
子供は親を選べないし、それに名前を選べない。
でもいいじゃないですか、好きにも嫌いにもなれる。選択肢の1つっていうだけなんじゃないですかね。
shin